今後の大ヒットが予想される(当サイト独自予想)「テラセネ それでも君を照らしたい」。テラセネを開発した「森クマ」さんに開発経緯を語ってもらいました。今後のテラセネの開発動向や今後の展開には、目を離せられません。
テラセネの開発経緯は公式ブログに書かれています。以下 公式ブログで既に発表されている情報を抜粋します。当時、「迷子の少女を、記憶力を駆使して導くゲーム」「太陽の光に弱い少女を、太陽が守るゲーム」「少女の絵から脱出するゲーム」「廃れた美術館を再建するゲーム」の4つゲーム案から1つを選ぶ検討を行っています。
今日の会議では、製品化するゲームの順番を決定しましょう。現在上がっている企画は以下の4つよ
(全部自分が主役のゲーム・・・!!!1つ3ヶ月で開発としても全部で1年・・!!いや、開発体制が整ってない今、1つ作るのに1年かかってもおかしくないクマ・・・)
拝見させていただいたわ。このなかで最初に作るなら、二番めの「太陽の光に弱い少女を、太陽が守るゲーム」がいいと思うわね。すでにプロトタイプができていること、世界観がある程度固まっていること、ディフェンスゲームとして成立しそうなことなどなど・・・
それに、森クマのゲームのダウンロード数が伸び悩む今、新たなターゲット層へのリーチは不可欠よ。今年はクマのゲームに加えて、少女さんのゲームも出していく。クマシリーズがどちらかといえばゲーム性を重視するユーザー向けなら、少女さんのゲームはストーリー性を重視するユーザー向けにしたい
というわけで、森クマさんは今までのゲーム性重視だけでなくストーリー性重視のゲームにも挑戦するようになりました。この辺りの苦労を森クマさん本人に語ってもらいました。
ストーリー作成は未知の領域であり、不安や苦労はありませんでしたか?
もともと私め(森クマ)が主人公だったゲームについても、実は背景ストーリーをしっかり作ってましたクマ。
突拍子のない設定や、難易度の高さに隠れて注目されにくかったのですが、いずれも深い深いストーリーがあったのです、クマ。たとえば私めがマンタで空を飛び空軍に撃墜されるゲーム「KUMANTA 怒りのサーモン奪還作戦」では、限りある資源(サーモン)を乱獲する人間たちの罪、それに対し警鐘を鳴らすも敵対兵器として撃墜されるクマとマンタの悲哀を描ききりました。
また、クマンタが撃墜されて新宿御苑に不時着してからの続編アクションRPG「クマVSマから始まる生物図鑑」では、森のクマがマガモやマリモにマタギにマルコシアスなど、名前がマから始まる生物と立て続けに戦うことになる不条理さを主軸にしながらも、種族の垣根を超えたコメディ・ラブロマンス、そしてラストバトルへ向かう王道RPGストーリーがあったんですクマ
なので、ストーリー性には自信があったんですクマ。最初は・・・。
なるほど、だからテラセネも辻褄が合っているストーリーになっているのですね。レビュー等で他作品をツッコミはしませんが、大ヒットのノベル物でも時系列等に矛盾がある作品もあるなか、最後まで読んだ時にキレイに話が繋がっていてビックリしました。「最初は・・・」というのは?
本作を作り始めてからしばらくして、これまで森クマが主役だったストーリーは、私が、そう「森クマ」という存在があってこそ成立していたんだということに気づいたんですクマ。「森クマ」という人間に無条件で愛される存在が前面に出ていたからこそ、ストーリーの不整合や無理筋の流れにも目をつむっていただけてた。
しかし今回のゲームは、私めはいわば裏方・・・給仕悪魔ベアーとして縁の下の力持ち・・・ストーリーの補填に大きく貢献することができないんですクマ。森クマ不在での戦いとなったとき、今回のストーリーはユーザーに伝わり納得してもらえるものになっているのかが不安になってきたんですクマ。
なので、ある程度ストーリーの流れができた時点で、読書とお金が好きなうちの会計士(OL)や人間の友達に意見を聞き、明らかにおかしいところや矛盾点を解消していく作業にかなりの労力を費やしましたクマ。
確かに「クマ」以外が主人公は初めての挑戦で苦労したんですね。ですが、周囲の協力もあり、最終的には素晴らしい作品に仕上がったと思います。「給仕悪魔ベアー」「執事」「当主」については準主役級の目立つポジションですが、何かゲーム内で描き切れなかった裏設定などはありますか?
実は、給仕悪魔ベアーと執事マンチェスターは、「KUMANTA」の二匹(森クマとマンタ)が空軍に撃墜された拍子に異世界転生した設定なんですクマ。周りが悪魔だらけだったから、私たちも悪魔になるしかなかった。それしか生きる道がなかったのです。それから今の当主に仕えるまでの間に・・・このあたりは長くなるので、いずれゲーム内または当ブログなどで詳細を描いていきたいですねクマ。
話はやや変わりますが、少女をシリーズ化する際に「給仕悪魔ベアー」は再登場の予定はありますか?みんな良いキャラしているので、可能ならばシリーズ化して欲しいと個人的には願っています。
少女さんのシリーズ化は進めており(私めとしては阻止したいのですが)一応次回作も作りはじめていますクマ。ただ、次回作は今作よりもさらにクマの排除が進むことが見込まれ、私としては断固抗議してなんとか入り込んでやろうと画策しておりますクマ。今作も「給仕悪魔ベアーが可愛い」という声を多数、それはもうすごい数いただいているので、やはりゲームの魅力に欠かせない存在だと思っております クマ。
私も給仕悪魔ベアーには活躍して欲しいので、次回の少女作でも「クマ化」を、そして主役よりも目立つ裏主人公としての活躍を期待してきます。
テラセネのゲームバランスの批評は意見が割れています。例えば、最も影響力が強いファミ通さんは「ハードな難易度がたまらない」との批評に対し、ゲームキャストさんは「chapter3,4が難しく、後は簡単」との意見。当サイトの感触は、「chapter4,7で初見殺しがあり、2,3回同じchapterをプレーすればクリアできるかな」との印象です。
ですが、公式の森クマさんが調査したところchapter3で離脱してしまった人が多いようです。以下、森クマさんにゲームバランスに対する見解を聞いてみました。
せっかく2周目までプレーすると面白いストーリーに仕上がっているのに、Hardモードをやらない方や前半ステージで離脱してしまった方がいるのは、勿体ないと感じています。現在、多くの方に楽しんでもらえるよう、低難易度化のアップデートに尽力されていると聞いています
結果論として初期バージョンでは離脱ユーザが出てしまったものの、1周目Normalモードを拝見した限りでは丁寧に考慮されているように見受けられます。ゲームバランスを調整する際に、何か意識した事はありますでしょうか。
もともとこのゲームは初見ユーザーが「2〜3時間でNormalがクリアできる」難易度を目指して作り始めましたクマ。4〜5回はゲームオーバーになりつつも、ある程度慣れれば誰でもクリアできるような想定でしたクマ。
ただ、元々の気質なのか、作ってる間にどうしても難易度をあげていってしまった・・・。ボスの攻撃もHPが減ってきたら激化するような作りが好みなため、その結果当主様やラスボスは悪魔的強さになってしまったのですクマ。達成感あってこそストーリーが活きるかと思ってたのですが、このあたりは公開前にもう少し、他のゲームの研究や、初見ユーザーのサンプルを集めるべきでしたクマ。
Hardについては、Normalよりもバランス調整の不出来さに拍車がかかっているため、今後さらに調整が必要かと思っていますクマ。
また、ゲーム自体の難易度の他に、ゲームの操作性やコツ、お嬢様が連れ去られる際の対処など、細かいルールがユーザーに伝わりきっておらず、それが難易度に拍車をかけているかと思います。このあたりもユーザーの反応やレビューを参考に、ゲームバランス共々継続的に修正していく所存です クマ。
私も「ボスの攻撃もHPが減ってきたら激化するような作り」は好きで、アーケードゲーム等ではよく見られる傾向ですが、スマホゲームでは珍しい仕様ですね。また、「少女が連れ去られた時の対処」など基本テクニックが思いつかず、挫折するユーザも居そうですね。この辺りは、当サイトも基本テクニック攻略を充実させて対応したいと思います。
私個人の意見ですが、卑下する程のゲームバランスではなくステージ毎の特徴が出た良いゲームだと思っています。「両サイドから敵が出現する場所⇒Cross Garden」「硬い敵が出現する場所⇒3way or Accordion」など、傾向さえ気づければ充分クリアできるように配慮されているようにも見えました。
ゲームを作成する際に、何か意識した元ネタとなるようなゲームや強く影響を受けたゲームはありますか?
明確に模範としたゲームがあるわけではないのですが、いろいろ思い返してみると1つそれらしいものがありました クマ。スーパーファミコンのシューティングゲーム「アクスレイ」がそれに当たるかもしれません。あのゲームはボリュームは少なめなのですが、ステージのギミックやボスの攻撃が多彩で、各ステージ開始時に自分でメインとサブの武器を選択して、対処を考える楽しみもありましたクマ。ボスの攻撃も、単に自機を撃破するための弾幕によらず、自機の移動を封じたり武器を強制的に変更するような絡め手の存在が、それぞれのステージ/ボスの個性を補強していたと思いますクマ。ストーリーも最初と最後以外は明確に描写されるわけでもないのですが、ステージごとの演出・雰囲気で世界観を巧みに表現されていたと思います クマ。
また、ゲームバランスとは直接関係ないのですが、世界観にマッチしたBGMを流すことで、多少難しくても先へ進みたくなるかな?という狙いはありましたクマ。(アクスレイもステージ・ボス戦ごとに名曲ぞろいでした)ただ私は、ご覧の通り丸っこいクマの手なので、ピアノが弾けない・・・だからフリー素材の魔王魂さんのサイトで、雰囲気に合いそうな曲を丸一日聴きながら探していましたねクマ。
確かに武器選択1つで難易度が激減する感触がありますね。BGMは大当たりでしたね。予約TOP10の書き込みを見ると、「BGMの出典を教えてくれ」のようなコメントがあるくらいですからね。
最後に森クマさんの次回作の予定について聞かせて頂きました。
twitterを拝見した限りでは、ノベルゲームを検討している案もあったように見受けられます。公式ブログでは、次回作はハスクラ要素を盛り込んだ穴掘りゲーム「クマントル」との発表もあります。「クマントル」確定ですか?先ほどのお話では「少女のシリーズ化」との話もあり、クマシリーズと少女シリーズの同時進行でしょうか。
次回作は2つあり、開発を並行して進めているところですクマ。どちらが先になるかわかりませんが・・・
まず1つめは「クマントル」。みんなが待望してやまない森クマシリーズの新作ですねクマ。「氷河期になった地球でクマが冬眠のため穴を掘るゲーム」ですクマ。このゲームはユーザーがユーザーを呼ぶ仕組みの「辞世のクマ」システムを搭載し、全ユーザー(クマ)協力型のゲームとして試行錯誤を重ねながら、少しずつ展開していきたいと思いますクマ。単に冬眠するだけではなく、掘り進めることと並行して壮大な物語も進行しますクマ。
でもクマがドリルで穴をほってる姿を想像するだけで、もう森クマ好きにはたまらないですよねクマ。
あわわ、大忙しですね。死なない程度に頑張って下さい。でも、クマがドリルを持った姿には期待しています。もう1つは、ストーリー重視系ですか?
もうひとつが「未完のXXX」。こっちはテラセネに続き少女のシリーズですねクマ。「呪われた絵画の女の子とコミュニケーションをとりながら、呪い殺されないようにするゲーム」ですクマ。これまでのゲームはアクション性が高かったのですが、今作はノベル・脱出ゲームに近いテイストになるかと思いますクマ。ユーザーは閉鎖されたアトリエの中で、回線速度の遅いPCで絵画に関する情報を収集しながら、女の子の呪いを解く(というか機嫌をとる)ような内容を考えていますクマ。
私としてはクマントルに開発工数を全振りしたいのですが、そこは森の会議で決まるので、クマントルの魅力を存分に訴えていきたい所存ですクマ。
未完のXXXは、見た目がちょっとズィーマさんのTimeMachineっぽいですね。ご機嫌取りで何かを送るゲームのようにも見えますが、期待して続報待っています。
私もLINEスタンプでガッツリ課金しますので、血の滴るサーモン食べて、死なない程度、開発に尽力ください。今度も応援しています。このたびは、貴重なお時間ありがとうございました!
画面左が開発中の「未完のXXX」です。画面右は似たようなシステムの「TimeMachine」です。「TimeMachine」もオススメアプリですので、プレーして頂ければ幸いです。
テラセネに興味を持って頂いた方は以下よりダウンロード頂けると幸いです。難易度の高さやギャグの秀逸さに目が行きがちですが、ノベルパートも面白い良作です。
このインタビューからテラセネに興味を持って、貴サイト様の攻略ページ下の方にあるDLリンクからDLしました。このインタビューの最初か最後とか、わかりやすい場所にDLリンクがあればさらに便利かなと思います。
あと、アイコン発言者がどの立場かすぐわかるともっと読みやすくなると思います。クマさんアイコンの方=製作者様、OLさんアイコンの方も製作者様側、実写ウサギさんアイコン=インタビュアーのしゃういちさま ですよね。
ウサギさんアイコンの下にインタビュアー(兼サイト管理人)と書かれたりするとより読みやすい気がしました。
色々書いてしまいましたが、アプリ製作者様にインタビューする記事は素晴らしい試みだと思います。タワーディフェンスゲームには全く興味がなく初見でスルーしていた自分も心惹かれました。潜在ユーザーを引き出す記事をどうもありがとうございます。
インタビュー記事を書くのは不慣れで申し訳ございません。どのようにすれば見やすくなるかどうか試行錯誤の段階で、このようなフィードバックは非常に助かります。
取り急ぎ、ご指摘事項を反映しました。