フィールドやマップやダンジョンを探索し、コマンドを選んでバトル!王道一直線の和風RPGだ。
目次
「言な絶えそね」は、地方自治体である埼玉県行田市が開発した和風ファンタジーRPG。
「ドラクエ1」タイプの王道RPGシステムに則り、戦国時代の埼玉県行田市=武蔵国を舞台にした冒険物語が繰り広げられる!
キツい性格にデレが見え隠れするのがなんとも可愛らしい、ヒロインのレン。
本作を作ったIGETAYA CO., LTD.は「制服物語」「トレーニング・クロニクル」「ローカルディア・クロニクル」とコンスタントにおもしろいゲームをリリースしている。
本作も「地方自治体の作ったRPG」ということはさておき、一本のRPGとしておもしろい作品だ!
目を引くのがキャラの魅力!ご覧の通りイラストも魅力的だが、性格づけやセリフのテンポもよく、掛け合いに引き込まれる!ガッツリ感情移入し、先の展開が気にならずにはいられなくなるだろう。
フィールドを移動して目的地へ!ドット絵で描かれたマップも味があってイイ。
目的達成のためマップを探索、敵と遭遇するとシーンが切り替わってコマンドバトル…というのがゲームの基本的な流れ。
マップのつくり、敵の強さなどバランスがいいので、ゲームはテンポよく進行し心地いい!
王道RPGって楽しいなと再認識させてくれるおもしろさだ!
歴史・現実・ファンタジーが入り乱れる様子こそ、「伝奇」モノのだいご味!
一本の和風ファンタジーRPGとして十分おもしろい本作だが、地方自治体が開発したからこそだな!という魅力も持っている。
それはゲーム内のファンタジーと歴史、さらに今の現実とがミックスされ、独特の世界観が生み出されている点だ。
のぼうや甲斐姫など、絡んでくる歴史ネタが世界観を深めている。
スタート地点である忍城は歴史上実在する城で、映画「のぼうの城」の舞台ともなった場所。
もちろん、歴史通りのぼうや甲斐姫といった人物も登場!
そう、本作は「ご当地ネタ」に加えて、「歴史ネタ」として楽しめる作品なのだ!
敵として登場する妖魔も妖怪がベースとなっているため、「妖怪ネタ」を探す楽しみも存在。
きねや足袋がこちら!「無敵の足袋」は売っていないようで残念…!
歴史ネタだけでなく、現在のご当地ネタも散りばめられている!
たとえば、小説・ドラマ「陸王」の元ネタとなったランニング用足袋「MUTEKI」を作っている「きねや」が登場。「MUTEKI」はないがゲーム内でも足袋を購入可能だ。
また、町人の会話では、行田名物ゼリーフライ(おからとジャガイモのコロッケ)が登場。
ネタを探している内に、実際に埼玉県行田市へ行きたくなってくるのが不思議だ!
主人公は、鍛冶師の少年・銀古!まっすぐで優しい性格。いかにも王道の主人公だ!本作はフルボイスなので、是非音声ファイルもダウンロードして楽しもう。
友人の薬師・佐杏は、イケメンで女性に目がないキャラ。レンとの掛け合いが楽しい。バトルでは、回復スキルを使う僧侶ポジション。
記憶喪失のツンデレ少女・レンは、戦闘では強力な攻撃系スキルを発揮することができる。何故そんな強力なスキルを持っているのか…その鍵は失われた記憶の中にあるようだ。
バトルは、一人ひとり攻撃やスキルの使用などを選ぶコマンド選択式。ただ、「リピート」を選べば直前の選択を繰り返すことができ、スピーディーにバトルを行えるぞ。
忍城の中にある「狭間の祠」では、GPSを使ったコンテンツが楽しめる。実際に埼玉を訪れる必要があるものの、強力な武器・防具と交換可能な「幸魂の紋章」をゲット可能!ここまで機能盛りだくさんで無料・広告なしなんておそるべし…。
最初の本格的なダンジョンである東の森は、レベル3~4程度で攻略できるぞ。
本作はゲームバランスがよいので、フツーに進めていれば順調に攻略可能だ。ただ、戦闘でスリルを感じられるバランスに仕上げられているので、戦闘を面倒くさがっていると、レベルが上がらず苦戦してしまう。
「リピート」を使えばレベル上げもサクサクできる!
本作の序盤は1レベル違うだけでも、体感する敵の強さが変化する。このため、敵が強いと感じたら無理に先へ進まず、4~5回戦闘をこなそう。敵が強いと感じるレベルであれば、4~5回程度戦うだけですぐレベルアップし、プレイが楽になるハズだ。
街の人に話しかけていると、実際の埼玉県の店舗で使えるクーポンが手に入ることも!
戦闘ではなく、次の目的地が分からないという場合は、街にある神祠で「やめる」を選択しよう。次の場所がどこか教えてくれる。
ただ、本作は歴史と現在とファンタジーの入り混じった世界観を味わってこそ。先を急いでしまっては、本作の楽しさは半減してしまうぞ!ぜひ、街の人全員と会話してネタを楽しんでほしい!