「シェラ 闇に咲く一輪の花(シェラの花)」の紹介を紹介します。「シェラ 闇に咲く一輪の花」は「笑わない少女と異形のサーカス」のスピンオフ作品で、異形のサーカスの数年前のストーリーを扱います。前作「笑わない少女と異形のサーカス」プレー済の方は、シェラがどうなるのかは知っているはずですが、結末分かっていても泣いてしまう作品にしあがっています。
紹介とレビュー
この放置ゲームは、ストーリーとキャラクターが魅力的なゲームです。システム観点の説明は少な目にして、ストーリーとキャラクターに重点を当てて解説します。
登場人物紹介
闇の住人 オッドマン
闇の住人 オッドマン。人を闇に引きずり込む異形のヒト。
いつものように人を闇に引きずり込もうとするが、今回出会った少女は全くオッドマンを恐れない事から闇に引きずり込むのを止めます。この時出会った少女シェラと徐々に恋を深めていきます。
シェラ 幼少期
幼くして両親を亡くした少女。両親を亡くした後は金持ちに引き取られ、育ての親に酷い虐待を受けます。そのような環境下でも、笑顔を絶やさなければ幸せが訪れると信じ続ける健気さの持ち主。
シェラ 青年期
家計を支えるため、酒場で身分を隠して働きます。諸事情により顔を明かせないため、仮面を付けて酒場で歌を歌います。
酒場の歌を聞いた軍人アレンはシェラへの思いが募り、最終的にはアレンとシェラは一緒に暮らすようになります。
アレン
シェラに一目ぼれした軍人。後に二人は結ばれ、娘ノアが産まれます。
ノア 幼少期
アレンとシェラの子供で、「笑わない少女と異形のサーカス」の主人公。諸事情により心が欠けてしまい笑う事がでなくなってしまいましたが、オッドマンの思いやりにより徐々に懐柔していきます。
ストーリー見どころ
シェラ(幼少期)の健気さ
シェラ:
これね、ずっと前にママに読んでもらった本なの。うーん、むずかしくて読めないや… えぇっと…オッドマン:
貸してごらん。僕が読もう。……むかしむかし、泣き虫な女の子がおりました。女の子には友達がいませんでした。すぐに泣くからつまらないと嫌われてしまうのです。
ある日、子供たちにいじめられ シクシク泣きながら歩いていると 建物の陰に枯れかけた花を見つけました。
どうやら咲いた場所が悪くお日様の光や雨を浴びることができなかったようでした。
今にも朽ち果てそうな花を見て 悲しくなった女の子は花の前で またしくしく泣いてしまいました。
女の子の頬を伝わった涙は 花の上にポトポトと落ちていきます
すると不思議なことに、花はみるみる 元気を取り戻していきました。
花は女の子に言いました
『心優しい少女よ、助けてくれてありがとう。どうか笑顔を忘れないで』
『そうすればいつか幸せを運ぶ妖精がおまえに幸福をもたらすだろう』と…
それから女の子は花の言葉の通り泣くのをやめました。いつも女の子をいじめていた子供たちは 女の子がニコニコしてるので驚きましたが 次第に女の子と仲良くなっていきました。
月日は流れ、街にお城の王子様が訪ねてきました。王子様は、道端の花に水をやる女の子に出会いました。女の子は王子様と目があったとたん にこっと微笑みました。笑顔の素敵な心優しい女の子に心惹かれた王子様は 女の子に愛の言葉を捧げました。2人はいつまでも幸せに暮らしました。
シェラ:
…この話を聞いてから、私の前にも妖精がきてほしくって笑顔だけは忘れないようにしようって思ったんだオッドマン:
それは本の中の話だろ?迷信に過ぎないよ。シェラ:
そんなことないわ!この本に書かれてることは本当よ。
だってオッドマンに出会えたんだものオッドマン:
…君にとって僕と出会えたことは 幸福なことだとでもいうのかい?シェラ:
うん
これは「第4章 笑顔の秘密」からの引用ですが、後々に判明するシェラの置かれている境遇や、シェラの娘 ノアを待ち受ける運命を考えると切なくなるエピソードです。
オッドマンの純粋さ
やっぱりオッドマン可愛い。
オッドマン:
これもらっていいかい?店長:
髪飾り…?別にいいけど なにに使うんだよ。オッドマン:
…店長:
まさか…女の子にあげるのか!?オッドマン:
……店長:
なんだよなんだよ~ 旦那も可愛いところあるんだなぁ 恋の相談ならオレっちが聞くぜ?仕事柄、今までたくさんの異形のヒトや人間達と関わって来たんだ。こういうアドバイスは得意中の得意よ!ほれ、吐き出してみな?すっきりするぜ~オッドマン:
恋とか、知らない… あげたいからあげるだけだ店長:
自覚なしかよ…こいつは手ごわいな…
異形のヒト オッドマンは、人とは相容れない存在で、人の事がよく理解できません。シェラと恋に落ちているものの自覚症状なしに、ひたすらシェラのために尽くし続けます。
オッドマン:
シェラ、僕はここから去ろうと思うシェラ:
え…オッドマン:
人の幸せに、僕のような異形のヒトが関わるべきではなかった。そんなの分かりきっていたことなのに 僕は君の幸せを壊したくない だからここを去る。そうした方が賢明だと思う。シェラ:
ちょっと待ってよオッドマン…オッドマン:
それにもう君を守るのは僕じゃない。アレンだ これからは彼が君とその子を守って…シェラ:
嫌!そんなの絶対嫌よ!!なんでそんな悲しいこと言うの?あなたがわたしの幸せを壊すなんて これっぽっちも思ったことないのに!オッドマン:
泣かないで、シェラ…シェラ:
僕はいつだって君の側にいるって言ってくれたじゃない!なのに…なんで…?ノア:
おぎゃあっ、おぎゃあっシェラ:
!あぁ、ごめんなさいノア びっくりさせちゃったわね… 泣かないでノア…よしよし…いい子ね…シェラ:
~~…♪……シェラ:
お願いオッドマン…いなくならないで…?今までだってずっと一緒に居たじゃない 楽しいときもつらいときもわたしの側にはいつもあなたがいた。あなたはもうわたしの家族同然よ いなくなる必要なんてないわ。スポンサーリンクオッドマン:
そう思ってもらえて嬉しいよ でも駄目なんだ… 所詮僕は不幸を招くだけの存在だから
そんなオッドマンもヒトと人は一緒に入れない事に悩みを抱き、シェラの元を去ろうかどうか悩み続けます。
シェラ(青年期)の結末
「笑わない少女と異形のサーカス」プレー済の方は、結末分かっているのですが、やっぱり泣いてしまいます。
アレン:
最近風邪が流行ってるみたいだから 手洗いうがいしっかりするんだよ
アカン、フラグが立った…。
アレン:
シェラ…よく聞いて 今度、出征することになった 当分、家に帰れそうにないシェラ:
…!そんな…どうしよう…アレン:
大丈夫。必ず君とノアの元に帰る だから…待ってて…
アレンにもフラグが立った。。。
シェラ:
ねぇ、オッドマン… 闇に溶けるとどうなってしまうの?オッドマン:
…永遠に闇を彷徨うことになる
前作「笑わない少女と異形のサーカス」をプレー済の方は、この後の展開を予想できるはずです。ですが、予想できても、やっぱり泣いてしまいます。あまり外で大泣きしているとみっともないので、第9章, 第10章は自宅でのプレーを強くお勧めします。
ゲームシステム 説明
メインストーリー
メインストーリーはタップで進めます。オッドマンまたはシェラをタップする事で画面上部のハートマークで表される新密度があがっていきます。新密度が満タンになると次のストーリーが読めるようになります。
タップ数は比較的良心的リーズナブルな回数で、約2,3分のタップを繰り返す事で次のストーリーが読めるようになります。2本の指でオッドマンとシェラを同時にタップすると効率よくタップ数を稼げます。
サイドストーリー
左上の徘徊ボタンを押すと、オッドマンが町を徘徊し異形のヒトと出会います。徘徊は10分で1つ回復し、最大5つまでストック可能です(2週目以降は8つまでのストック可能)。徘徊で出会えるヒトはストーリーの進行によって異なります。店長, ミシェル, ビリー, 人形の4人は、シェラが成人した8章以降でのみ遭遇が可能です。
音楽
このゲームは、実は丁寧に音楽もつくりこまれています。過去のSEECさんのゲームに比べると曲数も多めで、ストーリーと曲調がすごくマッチしています。「サウンドトラック出したら売れるのでは」と思えるくらいの完成度です。
評価
総評
前作「笑わない少女と異形のサーカス」プレー済の方は、ダウンロードして損なしです。
前作を知らない方も、これを機会に「異形のサーカス」シリーズに触れてみると良いでしょう。ゲームだけでなく、LINEスタンプや書籍化もされます。ドキドキ恋愛劇や胸キュンではなく、「優しさ」「純愛」に触れたい方に是非お勧めな作品です。
ちなみに、SEEC社は「シェラ 闇に咲く一輪の花」と同日に「地味なカレと私の事情」をリリースしました。どちらもタップ&放置の恋愛ゲームなのですが、180度方向性が異なり、「地味なカレと私の事情」はドキドキ恋愛劇になっております。どっかのドラマで見た事あるベタ展開のスチル満載…。
ダウンロード先
シリーズ作「笑わない少女と異形のサーカス」もお勧めです。
このサイトでもシリーズ作「笑わない少女と異形のサーカス」は、取り扱っております。ご参考にして頂けると幸いです。
・「笑わない少女と異形のサーカス」紹介と攻略
こういう次作が前作の数年前で関係ありありってやめてほしいわ、なんとなく察しがつくんだよね前作の出てきた奴の名前が出ると、こういう一筋の救い系は涙腺に弱いから。逆転裁判4とかでも思ったけど普通のエンドは前作にtrueendとかで救われるから続かないみたいなのが欲しかった
>普通のエンドは前作にtrueendとかで救われるから続かないみたいなのが欲しかった
という意見がある一方で、まだまだ続編でそうですよね。
「オッドマンがサーカスを立ち上げるまでのストーリー」とか「異形のサーカスの後のストーリー」とか「オッドマン以外の異形のヒト」を主人公にしたストーリーとか…。